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「変化の兆し(Signals of
Change)」シリーズは、変化の兆候を読みとり商機を生かす一助としてBIPが企業向けに発行する出版物である。このレポートは2002年5月にロンドンで行われたスキャンミーティングについて報告し、ここで取り上げた変化の兆候を分析する。 スキャンミーティングは基本的にはブレーンストーミング形式で行い、ニュースやビジネス動向のリストから手がかりを探し、参加者の知識を基に検討を加える。 このレポートで第一に取り上げるのは、組織の各所からスペシャリストを動員する機能横断型チームである。新製品開発など重要な課題に取り組む時に、企業がこうした機能横断型チームをどう活用しているかについて論じる。 第二に取り上げるトピックは顧客関係の重要性である。今日の厳しいグローバルな経済環境では企業はこれまで以上に既存客の定着に力を入れ、営業費用の最小化を図っている。こうした目標を達成するための最新の経営ソリューションがカスタマー・リレーションシップ・マネジメント(CRM)だ。しかし高い支持を得ている割にこのCRMの失敗率が高い原因を探る。 レポートが最後に取り上げるのは中国である。中国に研究開発施設を設ける国際的なハイテク企業の数が急増している事実と、この動向が世界各国の企業に及ぼす影響について検討する。中国に研究開発施設を設置するのは明らかにコスト上のメリットがある。人件費が安く高度なスキルを持つ労働力は、多くの企業にとって逆らいがたい魅力だ。だが技術的なノウハウや専門知識の移転は、他地域の長期的な繁栄にとって必ずしも良い前兆とは言えない。 (8ページ)(著者:Rob
Edmonds, Erin Coberth, Rosaumnd Gee) |