今日では膨大な数の販促活動が繰り広げられ広告メッセージが発信されて消費者の関心(アテンション)をなんとか引こうとしているが、そのせいで、ターゲット層に到達しブランド認知を高めることが一層難しくなっている。消費者の関心は今や希少価値があり、企業はこれまでにない斬新な手法で競争相手を出し抜こうと躍起だ。
「あらゆる広告はよい広告」という格言は、ことマーケティングには当てはまらない。消費者をうんざりさせるような販促手法は財布の紐を固く締めさせ、必要なモノやサービスをほかで探すように仕向ける結果になるからだ。消費者の関心を集めるテクニックはまだ実験段階だが、評判や噂を広める媒体はむやみに豊富なため、企業はさして効果のないキャンペーンにうっかり手を出しやすい。それどころか、自社の評判やブランドを傷つけるような販促活動すら展開しかねない。
例えばインターネットのバナー広告は消費者をしらけさせ、広告主を失望させた。オンライン広告支出が落ち込んでいるのはそのせいである。しかし一方には、独自の手法を編み出して大成功しているサイトもある。例えばグーグル(Google)はユーザーの検索語に応じて邪魔にならないリンクを張り、スポンサーをつける。
このレポートではこうしたさまざまなテクニックを取り上げ、企業に有利な評判を起こせるもの、消費者に嫌われやすいものに分類する。
(9ページ)(著者:Martin Schwirn)
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