Voice over Internet Protocol略してVoIPが遂に 業界誌でも注目を集めるようになってきた。シスコやボネージが開始したVoIPプロジェクトやVoIP製品の発売は大いに脚光を浴びている。
このレポートは、VoIP分野の現在の動向を客観的に評価している。VoIPは通信費の節約だけでなく、通信に戦略的柔軟性を持たせられるため、法人ユーザーにとっては大変魅力ある選択肢と言える。VoIPの登場で一部の通信企業やビジネスモデルはすぐにも姿を消すと主張するアナリストもいるが、実際には通信事業者自身もコスト節減の恩恵を受けられるはずだ。また回線運用の機動性向上の見通しも、有利に働くだろう。
VoIPは破壊的技術と言えるが、通信事業者にとっては機動的なVoIPの方が回線交換方式より価値創出への貢献度は高い、とレポートの著者は主張する。通信事業者が著者の主張通り賢明な戦略を実行するかどうかは、現時点ではまだ予想がつかない。しかし現在のプレーヤーは技術面で選択肢が拡がり、規制動向にも影響力を及ぼせるため、有利な地位を保てるだろう。
(21ページ)(著者:David Klemitz, Michael Gold)
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