競争は激化し、技術開発のスピードは速まる一方である。そのうえ消費者の好みは絶えず変化する。加えてグローバリゼーション、ビジネスモデルの多様化、リアルタイムの情報アクセス、知的財産権問題、規制圧力等々、さまざまな要素がビジネス環境に絶えず変化をもたらしている。
このため、事業経営を巡る二つの課題が次第に複雑化し、対応が難しくなってきた。第一は、事業機会につながるか、あるいは逆に差し迫った脅威となりかねない問題を見きわめること。第二は、市場で不利な立場になったり不測の事態に陥らないよう、今すぐ注意を払うべき問題を選び出すことである。
この論文は、SRIコンサルティング・ビジネス・インテリジェンス(strategicbusinessinsights)が活用しているツールを紹介する。企業がさまざまな問題の全体像を俯瞰し緊急度の低い問題から重要案件を峻別できるよう、strategicbusinessinsightsが活用しているフレームワークである。
企業はとかく見逃したチャンスを何とか挽回しようとする受身的な対応に回りやすい。しかしこの影響力/不確実性フレームワークを使えば、事業環境を自ら形成する先見性に富んだ企業文化を定着させられるだろう。 (15ページ)(著者:Martin
Schwirn) |