インターネット視聴者の間でインタラクティブ技術の導入が進むと、それを利用した広告離れが進むのだろうか。それとも逆に、双方向性を生かして広告主との結びつきが強まるのだろうか。もちろん全員が同じ考えではないだろう。ウェブの視聴者は結局のところ広告に腹を立てているのか、それとも積極的に支持しているのだろうか。
インタラクティブ技術を提供する側は収益を上げる新しいビジネスモデルを狙っており、その収益の一部は広告で上げられると考えている。例えばYahoo!やGoogleでは、年間広告収入が数十億ドル台に達する。ユーザーがGoogleの広告に好感を抱くのは、検索との関連性があるからだ。
インターネットのみならずテレビ、ゲーム、携帯電話などにも当てはまる。特にデジタル・ビデオの登場で、視聴者はテレビのCMをやすやすと飛ばして録画できるようになった。好き勝手にコンテンツに手を加えられるようになれば、彼らは広告メッセージなど締め出してしまうだろう。押しつけがましい広告には拒絶反応を示す一方で、お気に入りの製品・サービスのサプライヤーとは双方向のやりとりを楽しむといった好感と不快感の両方の感情に基づく行動は今後も続くだろう。
ただし、将来の視聴者が広告に対してどんな反応を示すのか、また視聴者を惹きつけるために企業は何をすればよいのか、という点になると、現時点では不確実な要素が多い。
SRIコンサルティング・ビジネス・インテリジェンスのデジタル・フューチャーズ・プログラムはScanおよびVALSプログラムと共同で行った双方向性について詳細な調査に基づき、その特徴的な傾向についてのフレームワークを提示する。
(38ページ)(著者:Michael Gold)
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