企業や個人はさまざまな用途にウェブを活用するようになってきた。その背景には、利便性が向上した(例えばブロードバンドを使えば簡単且つ高速なアクセスが可能である)、ウェブ・ベースのソフトウェアの選択肢が増えた、コンテンツの多様化・高度化が進んだ、幅広い年齢層がウェブを使いこなせるようになった、などの要因がある。こうした経緯から、企業・学校・高等教育機関でもウェブを学習に利用するケースが増えている。
企業ではオンライン学習の範囲が、社内で行われる社員教育や能力開発から新しい分野へ広がっていくと予想される。特に関心が高まっている分野として、顧客の学習と提携先(流通・販売業者など)の学習が挙げられる。いずれも効果が高く利用しやすい学習手段としてだけでなく、企業のバリューチェーンを構成する顧客や提携先から学べる場としても関心が高い。
このレポートはSRIコンサルティング・ビジネス・インテリジェンスのLoDとScan
(TM) が合同で作成したもので、取扱製品・顧客層・市場の異なるさまざまな企業がオンライン・コミュニティをどのように学習に活用するかを検討する。シスコ社の2種類のオンライン・コミュニティとコミュニスペース社が構築する消費財メーカー向けコミュニティを紹介する。前者は企業、サービス・プロバイダ、一般ユーザーを顧客に抱えるハイテク企業で、後者はオンライン・コミュニティを構築・運営するためのソフトウェアやサービスを提供しており、この分野では業界最大手である。
(20ページ)(著者:Eilif Trondsen)
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